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メンフィスにて

主に生命科学と社会について考える

モンサント襲撃

サイエンス誌のニュース記事によると、先週初めイースターの夜(16日)にイタリア(Olmeneta, Italy)にあるモンサントの研究施設が襲撃された。この場所は北イタリアのクレモナの近く。

襲撃は火炎瓶によるもので、試験用の種子が貯蔵されている低温施設が狙われた。火炎瓶4本のうち2本は不発だったらしいが消火作業は数時間にわたったという(注1)。これは単独犯によるものらしいが、”バイエルの犯罪的結婚、No GMO”と壁にスプレーした後に逃走したという。バイエルは昨年モンサントを買収している。

被害額は数十万ユーロに上る。この研究施設は常勤職員が12名というから小さな施設だ。しかもここではGMOの研究は行われておらず、従来法によるトウモロコシの品種の改良を行っているという。反GMO活動家も従来法による品種改良には賛成しているので、この襲撃は全く効果的とはいえず、むしろ彼らの好む従来法による品種改良を阻害したといえる。

EU28カ国中19カ国は、域内でのGMOの商業的栽培は元よりその研究目的での栽培も禁止している。イタリアもそれらの国に含まれる。したがって今回襲撃された研究施設でもGMOは栽培されていない。しかしGMダイズは一日一万トンの勢いで輸入されている。

この構造はクリーンエネルギーを標榜するドイツが、原発で作られた電気をフランスから購入していることに似ている。

 

(注1)原文では"Molotov cocktails"となっているが、これは火炎瓶のこと。